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 膝痛の主な原因と症状

正常な歩行で、片脚をあげた状態の時、支えている脚には全体重の85%がかかり
バランスをとっています。単純計算ですと、体重55kgの人で約47kg、65kgで約55kg、75kgで約64kgです。あげた脚を着地する時の衝撃は、膝と踵の脂肪パッドで弱められています。今回は膝についての障害の一部を紹介します。
膝痛の原因として、〔1〕外傷(転んだ)、〔2〕反復した衝撃によるもの(スポーツ、日常生活動作)、〔3〕慢性的になったもの(体重、加齢)、〔4〕内因子(リウマチ、化膿)〔5〕X脚・O脚、〔6〕腰からの神経障害などがあります。
それぞれについて疑えるものを列挙しますと、

〔1〕外傷---転落・転んだ・強打・つまずいた
  大腿骨・脛骨・膝蓋骨の骨折・脱臼、筋肉・腱・靭帯・半月板(軟骨)の断裂・損傷・滑液嚢(包)炎
〔2〕反復した衝撃によるもの---各種スポーツ、日常生活動作
  @ヒダ障害Aオスグッド・シュラッター病Bジャンパー膝C離断性
骨軟骨炎D滑液嚢(包)炎
〔3〕慢性的になったもの---体重、加齢
  変形性膝関節症・滑液嚢(包)炎
〔4〕内因子(リウマチ、化膿)
  関節リウマチ・血友病性関節炎・痛風性関節炎・化膿性関節炎・X脚・O脚
〔5〕X脚・O脚 ---遺伝・扁平足・歩行・スポーツ
  靭帯・半月板(軟骨)の損傷・滑液嚢(包)炎
〔6〕腰からの神経障害
 


 ジャンパー膝 -太ももの筋肉のストレッチ法-
スポーツ障害として有名なジャンパー膝について取り上げたいと思います。これは10代後半のスポーツ選手によくみられる疾患で、種目別ではバレーボールやバスケットボールに圧倒的に多くみられるものです。このほかにも、陸上競技(跳躍系)やサッカー、テニス、野球などでも比較的良く見られます。
症状としては、膝のお皿(膝蓋骨)の周りの痛み、特に下側における痛みが強く出ます。これは発育期のスポーツ選手では骨の成長と筋力の間に起こりやすく、またこの障害は、繰り返し行われるジャンプ動作やランニング動作の反復によって生じるもので、“オーバー・ユース・ シンドローム”とも呼ばれ、慢性的な痛みを引き起こすものです。重度のものにおいては靭帯損傷や骨の分離といった治すのに時間のかかるものが考えられますので、早めに医療機関で診てもらうことをお勧めします。
予防法・治療法としては、1)練習前の十分なウォーミングアップ、2)太ももの前面の筋肉のストレッチング、3)練習直後のアイシング(冷やすこと) を行ってください。この他に、かたよった練習メニューも大きな原因の一つとなりますので、4)練習メニューや練習量の見直し、5)フォームの改善 なども大切です。また、X脚やO脚といった形態的な異常がある場合には、その矯正も必要となります。これらは、運動したときの痛みを軽くすると共に、症状の再発防止にもつながりますので、是非行ってみてください。
太ももの筋肉のストレッチング法の1つを紹介させていただきます。(膝に痛みが出る場合や膝の別の障害がある場合は行わないでください。)図で示すように腹這いになり、手で痛みの生じている側の足をつかみ、手の抵抗に逆らって膝を5秒間伸ばします。次に2秒間休み、6〜8秒間足をできるだけ体に引き寄せてストレッチしてください。このとき太ももは床において休ませ、痛みがともなう場合は立ってこれを繰り返します。これを運動後のみではなく朝夕においても行うと、より効果的です。症状が悪化しますと、スポーツ活動の制限や中止をとらざるを得ない場合がありますので、ストレッチを習慣づけ自ら予防することが重要だと思います。
ケガのないよう十分気をつけてください。そして、学生の皆さんは部活動などで練習が厳しいかと思いますが、プレイに集中できるよう休養をしっかりとり、練習中でも気を抜かずにがんばってください。



 半月板 -原因と症状-
膝について「ポイント1」では、片脚をあげた状態で、支えている脚には全体重の85%がかかり、痛みには6種の原因から考えられることや膝障害の損傷を列挙しました。スポーツなど反復動作が原因によるジャンパーズ膝について、「ポイント2」でご紹介させて頂きました。今回「ポイント3」では、膝の安定に大きく関与している『半月板』について説明します。
膝関節は、股関節と足関節の間にある大きな関節で、運動の微妙なコントロールをしています。そしてこの周囲には、靭帯と呼ばれる‘スジ’や半月板という‘軟骨’、関節の‘潤滑液’がある関節包などが存在し(図を参考)、複雑な構造をしており、他の関節にはみられない独特な動きを可能にしています。 『半月板』とは、太ももの骨とすねの骨の間にある‘軟骨’のことで、内側の方が若干厚く5〜7oの厚さだと言われています。そしてその働きは、体重による圧力を分散させて、骨と骨の間で生じる摩擦を減らすというもので、これによって膝の複雑で急速な動きを円滑にしています。この膝において重要な役割を果たしている半月板に何らかの障害が生じることを“半月板損傷”といい、スポーツや不意な外力によって膝をねじってしまったり、膝への直撃が生じた時に起こりやすいものです。
症状としては、膝にひっかかりを感じたり、屈伸時に音を発して同時に痛みをともなうといったものが良く見受けられます。重度な場合は体重をかける事もできなくなり、手術によって半月板の縫い合わせや、一部を摘出しなければならない事もあります。痛みや不快感をそのままにしておくと股関節や腰に痛みが生じ、治すのに時間がかかってしまう場合もありますので、自分で判断する事は禁物です。膝は‘歩く’‘立つ’‘座る’など日常生活において重要な働きをするところなので、症状が軽いうちに受診し、早めに治すよう心がけましょう。
寒い季節はからだを動かさなくなることによって、筋肉⇒すじ(腱・靭帯)⇒関節の順で硬くなっていき、ケガを起こしやすくなりますので、運動の前後はもちろんですが、普段から気がついた時などに、屈伸運動や伸脚・開脚運動、頭を膝につける体の前屈運動などをする事も積極的なケガの予防法です。

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